A02班の活動状況
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A02班の活動状況

本年度は,班の枠組みを超えたテーマ別研究や研究者間の共同研究 に重点を置いて研究を進めている. それに従いこれまで班独自の研究活動は特別には行っていない. ただし,今後の研究計画とこれまでの研究状況の相互理解のため, 東北大学工学部にて 8月17日から8月19日の日程で開催されたIFIP TCS2000に参加した A02班のメンバーで, 8月18日12:00から13:10まで かなりインフォーマルな班会議を開催した (出席者: 渡邊敏正,周暁,上原隆平,浅野孝夫; オブザーバー: 西関隆夫,牧野和久,田岡智志,水木敬明). 主に,A02班としてのアルゴリズム工学への貢献(bit別冊の解説記事と アルゴリズムデータベース)と今後の班会議(10月30日からの11月2日に渡って開催される ワークショップ期間のものも含めて)計画について意見を交換した.

班の枠組みを超えたテーマ別研究や研究者間の共同研究については 全体として今回は調査していないが, 年度末にはこれまで4月から9月まで行われた活動も含めて報告をする. 今回は1個人(浅野孝夫)の活動状況のみを報告しておく.

高性能近似アルゴリズムの研究動向を調査するために STOC2000(5月21日から23日ポートランドにて開催), ICALP2000(7月10日から15日ジュネーブで開催), TCS2000(8月17日から19日)に出席した. STOC2000に先立ち5月20日には ``Workshop on Challenges for Theoretical Computer Science''に 参加した. 会議は,NSF, SIAM, SIGACT, DIMACSからのサポートを受け, D.S. Johnson, C.H. Papadimitriou, A. Wigderson, M. Yannakakis によって組織されものであったが, 4つのセッション(Core Theory, Connections to Rest of Computer Science, Connections to Other Sciences, Connections to the Web) から構成されていた. いずれもパネルディスカッションからなり, 21世紀の情報技術における理論研究の果たすべき役割という観点からの 討論であった. パネラーは, Core Theory (Chair, A. Wigderson)では,E. Tardos, R. Impagliazzo, B. Chazelle, D. Kozen, J. Mitchellで, Connections to the Rest of Computer Science (Chair, D.S. Johnson)では, E. Clarke, D. Harel, D. Koller, A. Karlin, J. Ullman, B. Lampsonで, Connections to Other Sciences (Chair, R.M. Karp)では, L. Valiant, N. Tishby, A. Condon, R. Anderson, S.-H. Teng, J. Watrous, F. Roberts, S. Shenkerで, Connections to the Web (Chair, P. Raghavan)では,J. Kleinberg, J. Feigenbaum, M. Naor, S. Rajagopalan, A. Levy, M. Luby, M. Kao, D. Kargerであった. なお,このワークショップを受けてさらに公開の投稿も取り入れて まとめたものがD.S. Johnsonのホームページ http://www.research.att.com/~dsj/challengelist.html に掲載される予定である. ICALP2000,TCS2000でも,これからの 21世紀の情報技術における理論研究の果たすべき役割という観点からの 招待講演とパネルディスカッションが中心的役割を果たしていて, アルゴリズム工学の視点が全世界的に議論されていることを肌で実感してきた. また研究に関しては組み合わせ回路の最大消費電力評価のテーマで A04班の京都大学の岩間一雄先生と共同研究を進め成果をISAAC2000に発表することになった.



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趙 亮
<最終更新作成日時 2000年9月27日 >