平成 24 年度第 1 回 OR横断若手の会(KSMAP)


日  時:4 月 28 日(土)
出席者: 23 人
場  所:京都大学 総合研究8号館 講義室3

テーマと講師:

(1) 井原謙 (京都大学)
「忌避型施設配置ゲームにおける戦略耐性メカニズムの特等付け」

概要:
施設配置ゲームとは,利己的な住人の報告に基づき空間内に施設配置地点を
決定する,そのようなメカニズム設計を考えるゲームである.本講演では
ゴミ処理場などの住人にとって望ましくない施設(忌避型施設)について,
戦略耐性メカニズムの分類,各距離空間においてメカニズムの満たすべき
必要十分条件,最適化問題の観点からの戦略耐性メカニズムに対する性能
評価について報告された.

(2) 合元健祐(京都大学)
「多次元添字集合を持つ半無限計画問題に対するαBB-切除平面法の拡張」

概要:
半無限計画問題とは有限次元の決定変数と無限個の制約からなる最適化問題である.
最近ShiuとWuによって半無限計画問題に対するアルゴリズム,αBB-切除平面法が
提案されたが,この手法では添字集合が1次元であるような半無限計画問題しか考慮
されていなかった.本講演では添字集合が多次元であるような半無限計画問題
に対してαBB-切除平面法を拡張した結果について報告された.

(3) 片山晴紀 (京都大学)
「チャネル結合型コグニティブ無線通信におけるセンシング・オーバーヘッドを
考慮したスループット特性解析」

概要:
本講演では,無線周波数資源の有効利用を実現するコグニティブ無線通信システ
ムにおいて,センシング処理時間がシステム性能に与える影響を連続時間マルコフ
連鎖を用いて理論的に検討した結果について報告された.特に, 周波数二次利用
端末が自律分散的にスペクトラム・センシングを行い, 不連続チャネル結合で周
波数チャネルを獲得する場合について議論された.


(4) 梅田 零(京都大学)
「リスク尺度にCVaRを用いるロバストポートフォリオ最適化」

概要:
ポートフォリオ最適化問題ではMarkowitzの平均・分散モデルに代表されるように
リスク, リターンの二つの尺度がよく用いられる. 本講演ではリスク尺度として
CVaRを用いたロバスト最適化モデルが提案され, 数値実験により投資比率と不確
実性集合の関係を考察した結果について報告された.

23名の方々に御参加いただきました.御礼申し上げます.
福永 拓郎
最終更新日: 2012年4月30日