平成 23 年度第 4 回 OR横断若手の会(KSMAP)


日  時:10 月 29 日 (土)
場  所: 京都大学 数理解析研究所 110号室

テーマと講師:

(1) タイトル: 「計算資源マーケットにおける非協力的戦略の数理モデリングと経済学的分析」
講師: 岡家 豊氏 (大阪大学)

概要: 
計算資源(CPUサイクル等)を一般個人が自由に売買できる
マーケット(「計算資源マーケット」と呼ぶ)をインターネット上に構築し,
そのようなマーケット上における非協力的な計算資源を
考慮に入れた,利用価格の均衡状態とダイナミクスに関する
研究成果が報告された.新たな経済活動の基盤構築を目指すという
意味でも将来性の感じられる大変興味深い発表内容であった.

(2) タイトル: 「湖水観測地点の配置問題」
講師: 原口和也氏 (石巻専修大学) 
(※佐藤祐一氏 (滋賀県琵琶湖環境科学研究センター)との共同研究)

概要:
複数の目的および制約の下, 多くの湖沼では定期的に
水質観測が行われており,観測地点の配置問題を
最適化問題として定式化することができる.
このように定式化された問題に対して反復局所探索法に基づく
アルゴリズムを設計し,現実の琵琶湖の状況に即して
計算実験を行った結果が紹介された.
「琵琶湖の水質調査」という現実に必要とされる問題に対して
ORの手法を適用し,その成果を紹介するという意味でも,
大変実用的かつ有意義な研究成果であった.

19名の方々に御参加いただきました.御礼申し上げます.
林 俊介(Shunsuke Hayashi)
最終更新日:2011年10月31日