平成 22 年度第 4 回 OR横断若手の会(KSMAP)


日  時:10 月 9 日(土), 10 月 10 日(日), 10 月 11 日(月)
場  所:琵琶湖コンファレンスセンター(※本研究部会主催「若手研究交流会」内で実施)

テーマと講師:

(1) タイトル: What are constraint integer programs and how do we solve them?
講師: Timo Berthold (Zuse Institute Berlin) 

Constraint integer programming (CIP)は,混合整数計画問題(MIP)などの
問題を一般化した広いクラスの問題であり,近年注目を集めている.
本発表では,そのCIPに対する基本的な概念,および
それを解くためのソフトウェアであるSCIPの紹介がなされた.
さらに,SCIPにおけるアルゴリズムのアイディアや,
実際に行った数値実験の結果が報告された.

(2) タイトル:  「モデルは浅く、応用は深く」
講師: 宇野毅明 (国立情報学研究所)

通常の最適化モデルでは,数理的な要素を用いて現実問題を
表現することが要求されるが,実際には暗黙知や数理的に
表現が難しい要因などがあり,それらを無視した
モデルを作成すると,現実問題との乖離が生まれる.
本発表では,文字列近似マッチングに対する簡単なモデルと
その計算を元にして,データ解析や知識獲得の問題へと発展させていく,
問題解決の手法の紹介がなされた.


(3) タイトル: 「大規模最適化問題に対するソフトウェアと高速&安定計算による解決 --理論からスパコンまで--」
講師: 藤澤克樹 (中央大学) 

本講演では,1990年代半ばに誕生した半正定値計画問題(SDP)に対する理論
(主双対内点法)を題材に取り,その理論がその後どのような経緯を辿って,
ソフトウェア化された後にスパコン上で大規模計算が行われるようになったかに
ついての紹介がなされた.また,講演内容は,最適化理論のみならず,
応用分野,ソフトウェア化,大規模計算までと多岐に渡っていた.

48名の方々に御参加いただきました.御礼申し上げます.
林 俊介(Shunsuke Hayashi)
最終更新日:2010年11月11日