平成18年度第1回 若手OR研究者の会(KSMAP)


日時:2006年 4月15日(土) 15:00〜17:30
場所:京都大学 本部構内 工学部総合校舎 総合213講義室
  
講演題目と講演者:
・ Phung Duc Tuan (京都大学 大学院情報学研究科 システム科学専攻 修士課程1年)
  「光バースト交換網における再送を考慮したバーストセグメンテーション方式の性能解析」講演要旨

・ 鍋谷 昂一 (京都大学 大学院情報学研究科 数理工学専攻 修士課程1年)
  「一般化Nash均衡問題に対する変分不等式を用いたアプローチ」講演要旨

・ 高木 潤 (京都大学 大学院情報学研究科 数理工学専攻 修士課程1年)
  「混合相補性問題に対する分枝限定法と双行列ゲームへの適用」講演要旨

・ 千田 修一郎 (京都大学 大学院情報学研究科 システム科学専攻 修士課程1年)
  「大容量ファイル転送に向けたバーストロス環境下でのFECの性能評価」講演要旨

講演要旨:

「光バースト交換網における再送を考慮したバーストセグメンテーション方式の性能解析」
Phung Duc Tuan (京都大学 大学院情報学研究科 システム科学専攻 修士課程1年)

複数のIPパケットを集約し,バーストとして伝送する光バースト交換方式では,
IPパケットレベルのスループット向上を目指したバーストセグメンテーション方式が
提案されている.本研究では再送制御を考慮したバーストセグメンテーション機構を
連続時間マルコフ連鎖でモデル化し,その性能評価を行う.

「一般化Nash均衡問題に対する変分不等式を用いたアプローチ」
鍋谷 昂一 (京都大学 大学院情報学研究科 数理工学専攻 修士課程1年)

一般化Nash均衡問題は,Nash均衡問題を含むより広いクラスの問題であり,
数学,経済,工学などの幅広い分野への応用が可能なことから最近注目を集めている.
本研究では,Facchineiらによって提案された一般化Nash均衡解を
変分不等式で求める手法に対して,その問題点と解決策について考察を行う.

「混合相補性問題に対する分枝限定法と双行列ゲームへの適用」
高木 潤 (京都大学 大学院情報学研究科 数理工学専攻 修士課程1年)

本発表では,扱う関数が線形である線形混合相補性問題において解を全列挙する
分枝限定法に基づいたアルゴリズムを提案する.
分枝カットと分枝選択に工夫を加えることにより
提案手法では,一般的な線形混合相補性問題の解を全列挙でき,
さらに既存の手法に比べて1,2割の改善が得られることが
数値実験により確認できた.

「大容量ファイル転送に向けたバーストロス環境下でのFECの性能評価」
千田 修一郎 (京都大学 大学院情報学研究科 システム科学専攻 修士課程1年)

本研究では,リアルタイム・アプリケーションの通信品質保証に向けた,
バーストロス環境下における前方誤り訂正制御(FEC)の性能評価を行う.
性能評価指標として,受信側で送信データを再現できない確率(ブロックロス率)を
解析的に導出し,パケットロス過程と通信品質保証に必要な冗長度との関係を
定量的に評価する.


20名の方々に御参加いただきました.御礼申し上げます.
増山博之(Hiroyuki Masuyama)
最終更新作成日時:2006年4月21日