平成12年度第5回KSMAP


平成12年度第5回のKSMAPでは,京都工芸繊維大学の木瀬先生と 中央大学の平田さんに講演をお願いしました.
日時:11月21日(火) 15:00 〜 17:30 

場所:京都大学 工学部8号館 共同2講義室

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講演題目と講演者

  極値理論を用いたメタヒューリスティックスの性能評価
    平田 敦 (中央大学大学院理工学研究科情報工学専攻)

  スケジューリング研究の過去・現在・未来
    木瀬 洋 (京都工芸繊維大学)


講演要旨:

極値理論を用いたメタヒューリスティックスの性能評価

平田 敦 (中央大学大学院理工学研究科情報工学専攻)

メタヒューリスティックスとは, 近傍探索を基礎とする組合せ最適化手法の総称 である. 代表的なものに, 模擬アニーリング法, タブー探索法, 遺伝的アルゴリ ズムなどがあり, 高精度近似解を構成する枠組みとして実用性が高く, 様々な組 合せ最適化問題への応用がみられる. しかし, これらの手法に対する確固とし た評価方法はなく, また, 一般に最適性の保証もないことから, 得られた解が どれだけ良い解か, もしくは悪い解かを見積ることが重要であると考えられる.
 R. A. Fisher and L. H. C. Tippett (1928) は, 標本の大きさ n が無限に大 きくなるとき, 位置母数と尺度母数を適当に調節することで, 標本最大値, 最 小値の分布が限られた3種類の極限分布に収束することを示した. この理論は, 極値理論と呼ばれ, 材料強度, 洪水の研究などに広く応用されている.
 本研究では, メタヒューリスティックスの各手法で得られる解を標本最大値 (最 大化問題), もしくは標本最小値(最小化問題) と考え, これらの分布に対して極 値理論を適用し, メタヒューリスティックスの各手法で得られる解の精度に対す る見積りを行う. 具体的な問題例として, 0-1ナップサック問題, 巡回セールス マン問題を用いる.


スケジューリング研究の過去・現在・未来

木瀬 洋 (京都工芸繊維大学)

ガントチャートから始まるこの100年間のスケジューリング 研究・技術の歴史を主なシステム技術と対比させながら、振返る。また、 今後のスケジューリング研究のあり方についても言及したい。
42名の参加がありました.参加していただいた方々, どうもありがとうございました.
柳浦 睦憲(yagiura@amp.i.kyoto-u.ac.jp)
<最終更新作成日時 2000年11月22日 >