平成10年度第1回KSMAP


日時:4月24日(金) 15:00〜17:00

場所:京都大学 工学部8号館 3階 共同5教室

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講演題目と講演者:

  「均衡制約をもつ数理計画問題:応用と解法」
   ○ 山下 信雄 (京都大学情報学研究科数理工学専攻)

    本発表では、最近活発に研究されている均衡制約をもつ数理計画問題(MPEC)
   の紹介を行います。特に、MPECの応用と解法を中心に話します。
    MPECは、経済の均衡状態や交通流均衡状態など現実社会によくみられる均衡
   状態をを制約式として扱っているため、数多くの現実社会の問題がMPECとして、
   定式化することができます。また、均衡制約という名前がついていますが、実
   際は相補性問題を制約にもっていると考えることができるため、組み合せ最適
   化問題とかなり密接な関係があります。このようなことをふまえ、本発表では、
   いろいろな面白い問題がMPECとして定式化できることを紹介します。
    また、MPECの解法として、逐次2次計画法と分枝限定法を紹介します。逐次2次
   計画法では、局所的な解しか得ることができませんが、かなり速い収束が期待
   できます。今回は, RalfとJiangによって提案された手法の解説を行います。
   またMPECに対する分枝限定法ですが、これは私が適当に思いついたものですので
   大したものではありません。みなさん、特に組み合せ最適化のアルゴリズムに
   詳しい方々から意見を聞くことによって、よりよいアルゴリズムをつくること
   ができることを期待しています。
    最後になりましたが、私自身、まだMPECの研究を始めたばかりなので、中途
   半端な説明ばかりになると思いますが、この講演をきっかけにMPECに興味を持
   って頂けると幸いです。

31名の参加がありました.参加していただいた方々, どうもありがとうございました.
柳浦 睦憲(yagiura@kuamp.kyoto-u.ac.jp)
<最終更新作成日時 1998年4月24日 >