平成8年度第5回KSMAP
日時: 平成9年2月4日(火)午後3時〜5時半
場所: 住友金属工業株式会社
大阪市中央区北浜東2ー16
日刊工業新聞社ビル 10F C会議室
多目的組合せ最適化問題に対するメタ・ヒューリスティクスの適用について
- 森田 裕之 (神戸商科大)
[概要]組合せ最適化問題では,ある種の問題について多項式時間で厳密解を
求めるアルゴリズムが示されている一方で,その多くの場合は,
それが困難であることも,多くの研究者によって示されている。
さらに現実で直面する問題を考えた場合,それが単一目的であるよりは
複数の目的を追求する問題である場合が多い。この多目的組合せ最適化
問題では、単一目的問題の場合と異なり,複数の非劣解が存在する。
単一目的の問題でも厳密解の導出が困難である以上,これらの厳密な
複数の非劣解を,限られた時間内ですべて列挙することが困難であろう
ことは想像に難くない。
しかし実際には,すべての非劣解を列挙するよりも,問題に直面して
いる意思決定者が望む目的空間での近似非劣解を,短時間で求めることが
望まれる。このような観点から,いくつかの研究がなされているが、
未だ十分な成果があげられていない。
最近,比較的注目されているメタ・ヒューリスティクスを,これらの
問題に適用する試みが,いくつかの研究によって行われ始めている。
メタ・ヒューリスティクスは、汎用的であることが期待されると共に,
現在適用を試みている問題例では,比較的満足のいく結果が導かれている。
今回の発表では,二目的一機械スケジューリング問題を具体的な
対象として,いくつかのメタ・ヒューリスティクスについて,それらを
適用する場合のアイディアについて説明する。また実際に適用した
計算実験の結果についても報告する。
A Globally Convergent BFGS Method for Nonsmooth Convex Optimization
- Rauf-i-Azam (奈良先端大)
[概要]
We propose an implementable BFGS method for solving a nonsmooth convex
optimization problem by converting the original objective function to
a once continuously differentiable function by way of Moreau-Yosida
regularization. The proposed method makes use of approximate function
and gradient values of the Moreau-Yosida regularization instead of
the corresponding exact values. We prove global convergence of the
proposed method under the assumption of strong convexity of the
objective function.
[Keywords]
Nonsmooth convex optimization, Moreau-Yosida regularization,
strong convexity, inexact function, gradient evaluation, BFGS method.
参加していただいた方々ありがとうございました
(順不同)
柳浦 睦憲, 佐々木美裕, 村田真紀, 白木孝, 山下信雄, 大井 恵太, 須田高史,
山口隆士, 巽啓司 (以上京都大)
岡田 正浩, 田地宏一 (奈良先端大)
松崎 健一, 浅田 克暢 (住友金属)
富崎 大可(京都工繊大)
毛利進太郎, 片桐英樹, 伊藤健, 粕谷博宣, 島田文彦(以上大阪大)
(敬称略)
茨木 智(satoru@kuamp.kyoto-u.ac.jp)
<最終更新作成日時 1996年2月17日 >