TOKUTEI: algorithm Soukatsu-han kaigi 99/10/29

平成11年度第1回総括班会議 議事録


特定領域(B)アルゴリズム工学 総括班会議 議事録

            平成11年10月27日(水)10時45分〜12時
            於 京都大学数理解析研究所420号室


出席者(50音順, 敬称略): 浅野孝夫, 浅野哲夫,  石井博昭, 茨木俊秀, 今井浩,
岩間一雄, 上林弥彦, 櫻井幸一, 杉原厚吉, 永持仁,  西関隆夫, 藤重悟, 室田一雄,
山下雅史, 柳浦睦憲

1. 前回の総括班会議議事録(3月5日、福岡)

2.  今年度の活動状況報告

   -- 平成11年10月27日 第3回全体会議(於 京都大学)
    -- 班会議(各班、今回を含めそれぞれすでに2回程度開催)
  -- 国際会議共催(COCOON 7月26--28日(中央大学))
	・P. Raghavan博士の招待旅費などの援助を行った. 
	・150名の参加があり, 盛況であった. 
	・活動報告の詳細はニューズレター Vol. 3に掲載. 
  -- 国際会議出席助成 
    塩浦昭義(SIAM)、降旗大介(ICIAM99)、石井博昭(IFORS)
    西関隆夫(Graph Drawing 99)、徳山豪(FOCS99)
       (予算には余裕があるので, 申し出があればまだ受け付けたい旨報告.)

  -- 外国からの招へい
       Kurt Mehlhorn(浅野哲夫), 
       Avi Wigderson, Ran Raz(岩間一雄)(Maria Bonnet, Magnus
       Halldorsson を加え、「計算の複雑さの理論に関する特別セミナー」
    7月2日、京都大学)
       (予算には余裕があるので, 申し出があればまだ受け付けたい旨報告.)

  -- ワークステーション: 北陸先端大学(浅野哲夫)と群馬大学
   (中野眞一)にそれぞれ1セット。

3.  「アルゴリズム工学」特集号の出版

   -- 電子情報通信学会 英文サーベイ「アルゴリズム工学」大特集
    編集:山下雅史、茨木俊秀
     平成12年3月号発行の予定。現在27編のサーベイ論文査読中。

	山下先生より, すでに全員に対して査読結果が出ている段階であり, すでに最
	終原稿をもらっている人もいるなど, 順調に進んでいる旨報告があった. 

   -- オペレーションズリサーチ誌「アルゴリズム工学」特集号
    編集:田村明久、茨木俊秀
     平成12年3月号発行の予定。現在6編の解説記事執筆中。

	藤沢のSDPアルゴリズム, 藤江・品野の並列分散アルゴリズムなどの掲載が
	予定されており, 順調に進んでいる旨報告があった. 

4.  アルゴリズム・データベース

   -- ワーキンググループを中心に、各班において登録すべきアルゴリズムを
    整理・準備中。
    今回の全体会議で登録要領の説明(土村展之)、WG の開催。

5.  今後の活動の予定

   -- 第4回全体会議(北陸先端大、浅野哲夫先生のお世話)
    日時 平成12年3月10日(金)〜11日(土)
    於 金沢文化ホール
       浅野先生より進捗状況報告: 
	金沢市の施設. 低料金で人気が高いため, 早めに日程を決め, 場所を確保した.
	ホテル日航金沢にてかなりのディスカウントが可能(朝食込で1万円/泊). 懇親
	会も同ホテルにて行う予定. 

  -- 第5回全体会議
	日時 平成12年10月
	今年と同様, 京都大学数理解析研究所で研究集会として開催する. 
	幹事(申請書作成&オーガナイズを行う): 岩間先生
	備考(参考意見など): 
	・数理解析研究所の研究集会として申し込んだ場合の採択確率は高い. 
	・旅費の援助は最大60万円(科研費が十分あるのでほぼ不要?). なお, 今年度の
	  旅費援助は20万円だが, 使いきれなかった.
	・数理解析研究所で開催するデメリット: 必ずしも希望した日程がとれるとは
	  限らない. 
	・これまで京都での開催が多いので, 他の場所で開催してもいいのではないか.
	・COCOONや日韓シンポジウムは東京方面だったので, それらも考慮にいれれば
	  わりとバランスがとれているのでいいのではないか.


   -- 日韓アルゴリズムワークショップ  (情報処理学会アルゴリズム研と共催)
    日時 平成12年7月           於 東京
	・今井先生より進捗状況報告: 
	  - 別紙配布資料「2000年日韓アルゴリズムワークショップ案」に詳細. 
	  - 松井先生が幹事.
	  - 日程: 2000年7月21日(金)-22日(土) (予定). 
	  - 場所: 東京大学山上会館大会議室. 
	  - 80名程度の参加を予定. 
	・総括班予算から70万円程度の援助を承認. 70万円の内訳は以下の通り: 
	  - 会議室など会場費	15万円
	  - 予稿集印刷費	25万円
	  - 海外からの招聘(2名)	20万円
	  - 準備会議等開催費	10万円
	・参考意見(詳細は今後検討)
	  - 海外からの招聘は韓国からに限定するのか?
	  - 韓国からは大勢来て欲しいのに2人だけではバランスが悪い?
	  - 2人に絞るなら日本と韓国にゆかりの深い人を選びたい
		→ 人選に関して意見が欲しい. 
	  - 若い人に少額ずつサポートするというのもよいのではないか.
	  - 事務手続きがめんどうなので, 人数は少ない方が楽?

  -- 「アルゴリズム工学」国際会議
	・平成12年10月数理解析研究所の研究集会を国際会議という形で行う. 
	・今後の検討課題: 国際会議の招聘に関して, よいと思える人を募集する. 
	・参考意見: 
	  - 予算的には海外から10人程度招聘しての開催は可能.
	  - 数理解析研究所の研究集会を英語で開催することは問題ない.
	  - 一つの会議に日本語名と英語名を両方つけるのは問題ない. 
	  - 数解研の研究集会の会期は標準3日.
	  - 10名招聘すると各人1時間弱の講演をして欲しい. すると3日では短すぎる
	    のではないか.
	  - 10月に海外から人を呼ぶのは, 海外の先生方が忙しいので難しい.
	  - 数理解析研究所は7月はあまり混雑しないので, 日韓の後に引き続いて開催
            するのはどうか. 7月開催ならば数理解析研究所にこだわる必要はない. 
	  - 講演者は一般に公募するのか → 1年以上は準備期間がないと難しい.
	  - 国際会議「Algorithm Engineering」の開催を日本に持ってくる可能性は?
		→ もうすでに遅いと思われる. 
	  - 来年の台湾でのISAACのメインテーマをアルゴリズム工学にという手もあり
	    得る? → 日本での開催が望ましい. 
	  - 立派な国際会議を開くことが文部省の評価を高めることはないと思われる.
	    申請時にでやると書いたので, 何かやる方がよいが, 形として何かやる程
	    度でOK.
		→ 10月の研究集会にあわせて開催程度でよさそう. その場合, 申し込
		   み締切りが近いので, 早めに動く必要あり. 


7. その他

   -- 文部省へ中間報告(平成11年10月6日)
	茨木先生より, 中間報告の資料を配布の上, 簡単な説明があった. 配布資料に
	文部省からの質問項目が書かれている. おおむね無事終ったという印象であっ
	たとのこと. 

  -- 「アルゴリズム工学」関係の図書の出版
	・啓蒙活動の一環として出版するなら, bitの別冊に特集を組むのがよいという
	  意見があった. この方向で, 杉原先生よりbitに打診してみることに決定. 
	・参考意見: 
	  - 創発の研究期間の最終段階で縦書きのやさしい本を出版したが, 評価はひ
	    どかった(分かりにくいなど) → 時間をかけて準備する必要あり.
	  - bitの別冊ならば必ず買う機関があるので, ある程度は売れるので安心. 縦
	    書きの本よりはやや専門的に書ける上, わりと広く読まれているので, 啓
	    蒙書としてはよい. 
	  - bitの別冊では, 20年前くらいにアルゴリズム(もう少し広いテーマであっ
	    たかもしれない)の特集があった. その後ずいぶんと進展があったので,
	    特集を組んでもよい時期と思われる. 
	  - 茨木先生のComputer Todayの記事などは啓蒙活動の一つとして宣伝しても
	    よいのではないか.

  -- 今回の研究集会の講究録: 予稿集の原稿をそのまま印刷する. 

  -- 文部省からの評価に関する参考意見
	・専門的な論文誌の特集号などよりも, もっと大衆的な雑誌(bitなど)での啓蒙
	  記事を書くなどの活動の方が評価を高める上で大切. 啓蒙書を編纂するのも
	  よいかもしれない.
	・研究成果としてハードを見せると納得されるというふしがある. 審査員には
	  コンピュータを専門にしている人がいない. このような人にも分かってもら
	  えるようにビジュアルに成果を提示する必要あり. あまり基礎理論などに関
	  する難しいことを言っても理解してもらえない. 若手の育成などは成果とし
	  ては評価してもらえないが, 分野の発展のためには重要なので, バランスが
	  必要. 
	・同様の基礎研究に対する研究費が今後も続くよう, 今回の特定領域研究の最
	  終段階での評価は大切. 


梅谷 俊治
<最終更新作成日時 1999年11月14日 >