TOKUTEI: algorithm databasehan kaigi 99/10/29
平成11年度第1回アルゴリズムデータベース班会議 議事録
特定領域(B)アルゴリズム工学
アルゴリズム・データベース・ワーキンググループ会議議事録
平成11年10月29日(金)15時30分〜16時30分
於 京都大学数理解析研究所 4F 420講義室
出席者(敬称略): 浅野孝夫, 浅野哲夫, 朝廣雄一, 茨木俊秀, 今井浩, 岩間一雄,
大澤新吾, 小保方幸次, 久保幹雄, 杉原厚吉, 土村展之, 永持仁, 松井知己,
室田一雄, 柳浦睦憲
1. この会議の直前にあったアルゴリズムデータベースに関する土村君の発表より, デモ
の置き方に関しては大体固まってきた. 今後は出来るだけ多くプログラムを集めるこ
とが目標となる. これをふまえ, 各班での進捗状況とプログラム収集に対する今後の
予定について, 以下の報告があった.
・A01班:
- 量子計算のシミュレーション(徳永)とスケジューリング(野々部)の2つはすでにデ
モが公開されている. 現在は未公開だが, 完成間近のデモが他に2つある.
- スケジューリングのパッケージはすでにきちんと公開されているが, 他のパッ
ケージはまだあまり進んでいない.
- 公開予定のプログラムのリストはすでに出来ている. そのうちのいくつかは来年3
月をめどにある程度そろうよう, 呼び掛けている.
・A02班:
- 来年3月の全体会議を期限として, 各代表からいくつかプログラムを出してもらう
予定. この時点で目標の半分くらいをそろえたい.
- 登録予定のプログラムのリストは暫定版をホームページにて公開中.
・A03班:
- 現時点では各代表にプログラムを提出してもらう締切を具体的には決めていない.
- 公開予定のプログラムのリスト(5ページ程度)はすでに作成した. このリストは現
在徳山先生が整理中であり, 後日電子ファイルを土村君に送付の上, 本特定領域
研究のホームページで公開の予定.
- すぐに公開できるプログラムとしては, 杉原先生のところすでに公開済のものな
ど, いくつか候補がある.
- 来年3月までに各代表2つ程度出せるように呼び掛けることは可能.
- 扱っている対象が幾何なので, 可視化の対象としてはよいが, JAVAで作る予定の
人はほとんどいない.
- あらかじめ決まった出力を見せるだけのデモだけでなく, プログラム作製者側で
サーバを立ち上げるなどして, インタラクティブなデモを作成したい.
・A04班:
- 班全体でのプロジェクトとして, PVMで動くプログラム開発を進めている.
- あらかじめ用意された入出力を表示するようなデモはすぐにできるが, これでは
おもしろくないので, 与えられた入力に対してその場で実際にアルゴリズムを動
かし, その様子を見せるようなデモを作りたい. これを実現するためには, PVMに
よるデモ専用の環境をどこかに作らないと公開しにくい.
- PVMによるデモ専用の環境を作って公開すると, 他の人に利用してもらえるかもし
れないというメリットがある.
- PVMが分散環境でどのように動作しているのかをXの環境で見るようなものがPVMに
用意されている. これを公開したいが, デモとして見せる方法を検討する必要が
ある.
- PVMによるデモ専用の環境を作るには, ある程度の金額が必要. 詳細は五十嵐先生
から茨木先生に相談の予定. この環境のためのパソコンの購入などの費用につい
ては, 来年度予算も含めて考えれば問題ない.
- PVMによるデモ専用の環境としては, 品野さんの発表にあったような環境と内容が
目安.
(備考: 品野さんは来年度からA01班の茨木先生のグループの研究分担者としてメ
ンバに加わる予定.)
- デモの内容の候補として, SATに対する局所探索法などを考えている.
・A04班のPVMを用いたデモに関する参考意見:
- 表示結果をMPEGにして置いておくなど, あらかじめ用意されていた結果を出力す
るだけのデモではだめか.
→ A04班の会議でもそのような意見は出たが, デモとしては今一つという意見の
方が強かった. あらかじめ用意された出力のみを行うデモもあってもよいが,
インタラクティブなデモも置きたい. しかし, このようなデモのために各研究
室のマシンが利用されるのは困る. これは, セキュリティや計算機パワーの
問題点があるため. そこでデモ専用のサーバを置こうという話になった.
- Web上のデモでは, 一つのプロセスに対して同時に複数の要求がかかる. その場合
PVMでは負荷分散がどうなるのか? 対策は考えてあるのか.
→ リクエストが集中すると困る. 計算時間に対する上限, またはリクエスト数に
対する上限を設定する必要があるかもしれない. 結果を返すまでに故意に待ち
時間を入れておいて回避するという手もある.
→ 同時にたくさんのリクエストが来ることはほとんどないと思われる.
2. その他の参考意見
・古典的なアルゴリズムではなく, この特定領域研究で開発したアルゴリズムのみ公開
するのか?
→ 古典的なものも含めて公開すればよい. 基本的なアルゴリズムは他の班でも利用
可能なので.
・bitに啓蒙記事を載せる予定があるが, その記事が出るころには, アルゴリズムデータ
ベースを記事の中で紹介し, URLを公開できる程度に進んでいるとよい.
・教材用のプログラムなどは対象とならないのか?
→ 基本的なアルゴリズムも役に立つので含める.
・A04班のPVMプロジェクトに対して(デモではなく研究内容に関して):
PVM環境によってこれまで解けていなかったような問題が解けたというような結果はな
いのか?
→ 今のところは出ていない. しかし, PVM環境は実際に速いので, うまく問題を選べ
ば何かいい結果が出ると思える.
・出張デモについて:
携帯やPHSを利用して出張デモができるような環境を整えることが望ましい?
→ 性能のよいパソコンにサーバを載せてしまうという手もある.
→ 文部省の報告ではOHPは使えるが液晶プロジェクタはないので, そこでは役に立た
ないと思われる.
・企業の人(NTTの佐々木さんなど)のプロダクトは置いてよいのか?
→ 版権のややこしいものに関しては, ソース自体は出さずデモのみにする方が無難.
梅谷 俊治
<最終更新作成日時 1999年11月14日 >