TOKUTEI: algorithm databasehan kaigi 99/03/06

平成10年度第1回アルゴリズムデータベース班会議 議事録


特定領域(B)アルゴリズム工学
アルゴリズム・データベース・ワーキンググループ会議議事録

                            平成11年3月6日(土)11時30分〜1時
                            於  福岡ソフトリサーチパーク(SRP) 2F 会議室

参加者(敬称略): 浅野孝夫, 浅野哲夫, 朝廣雄一, 茨木俊秀, 今井浩, 岩間一雄,
       大澤新吾, 小保方幸次, 久保幹雄, 杉原厚吉, 土村展之, 永持仁, 藤沢克樹,
       山下雅史, 柳浦睦憲

1. 新たに土村君をメンバに追加した旨報告と承認

2. データベース構築に対する構想(主に技術面)に関し土村君より説明(配布資料あり)

3. 著作権について
   -- 本特定領域研究で構築するアルゴリズムデータベース自体の著作権について, 出
      資者である文部省はどういう方針なのか → 茨木先生より後日確認
   -- LEDAの著作権について(LEDAは大学で研究目的に使う場合は無償だが, 企業で営利
      目的に使う場合は有料. アルゴリズム・データベースにLEDAで作ったソフトを置
      き, web上で公開することに問題はないのかという点が前日の総括班会議の際に指
      摘されていた):
      ・LEDAをCコンパイラと同様の位置づけで考えれば, LEDA上で動くソフトのソース
        のみを配布することには問題ないのではないか
      ・バイナリを置けばLEDAのインストールは不要になる? → おそらくバイナリのみ
        では動作しないので, 結局ユーザ側でLEDAのインストールが必要になるだろう

4. ソフトの公開方法について
   -- ソースコード公開に対する意見
      ・完成度の低いものを公開するのは恥ずかしい
      ・いろいろ質問や文句が来るのでメンテナンスが大変だが, バグ取りにはよい
      ・メンテナンスはいっさいしないと宣言する手もある
   -- 入力を受取り答を返すのみのサービスを提供する方法に対する意見
      ・ソースを公開するよりもサポートは楽
      ・サービスを提供する側は手作業で応答しないといけないのか → すべて自動な
        のでそのような手間は不要
      ・ユーザは通常のライブラリと同様の利用法が可能. 計算自体がサーバ側で行わ
        れる点のみが通常の計算と異なる
      ・小さなサンプル問題を解かせるだけでなく, 大規模問題にも対応可能
      ・サーバ側ではかなりの高性能なマシンが必要となる
        - 用意するのは困難
        - 電総研のサーバに登録してもらうことが可能かも? → おそらく不可能
   -- ファイルの置き場: 京都大学のサーバにすべてを置くのは不可能なので, リンク
      集とする
   -- 公開方法がよく分からないのでサンプルがほしい → 茨木研のソフトを近日公開

5. アルゴリズム・データベースの内容, 作業方針など
   -- アルゴリズムデータベースを作ることを条件に本特定領域研究は採択されたのか.
      データベースを作ることは研究業績をあげることよりも重要なのか
      → 採択の条件というわけではなく, また, データベースを作ることが最も重要と
         いうわけでもないが, 活動の一環としてデータベースを作る旨文部省に報告し
         ているので, 作ることは必要
   -- ヨーロッパなどでは研究成果をあげることよりも商用に耐え得るソフトを作るこ
      とに主眼が置かれたプロジェクトがあるが, そのようなものを目指しているのか
      ・本特定領域研究の主眼はデータベースではないので, その必要はない
      ・文部省が期待していることは, 素人にも分かりやすいこと → 商用に耐える
        しっかりしたものを作ることよりもむしろデモを作ることが重要
      ・商用に広く使ってもらえるものを作るのは大変なので, 研究成果をインプリメ
        ントして置いていくだけでもよいと思う. これだけでも特定領域研究のメンバ
        で互いに利用できるようになるので, 有意義ではないか. このようにできる範
        囲で少しづつ積み上げていけばいいと思う. 
   -- データベース構築の作業量はかなり多いと思われるが, それをワーキンググルー
      プ(WG)だけでやるのか. 特定領域研究の参加メンバ全員に協力をお願いする必要
      があるのではないか
      → WGのみでやるのは大変だが全員に協力をお願いする必要もない. その中間程度
         の負担割合でよい. 
   -- 入出力の外見部分は外注でも可能だが, アルゴリズムのコア部分は無理. よって
      コア部分は学生にプログラムをお願いする場合が多いが, この作業に対してお金
      を出せないか. お金を支払うかどうかでできたものの品質は大きく異なる.
      → 非定常的な学生アルバイトへの支払いは可能だが, 定期的には難しいのでは
      → 総括班の費用だけでは限りがあるので, 各研究代表者の費用からの出費も必要
         になる
   -- データベースを最終年度にまとめて構築するのではおそい. 不完全なものでもよ
      いから, できたものから順にデータベースに載せていく. 「アルゴリズム工学」
      が何であるかを目に見える形にするために, データベースを早期から形にするこ
      とが大切. 
   -- グラフィカルなデモを加える上で, アルゴリズムのコア部分を作る言語は何がよ
      いか
      → C, C++, PASCALはOK. FORTRANもおそらく可
   -- 現在すでに提供できるプログラムがあれば, 土村君宛送ってもらい, グラフィカ
      ルなデモの部分を土村君に作ってみてもらい様子を見る

                                                                     文責: 柳浦


梅谷 俊治
<最終更新作成日時 1999年3月30日 >